そして、ねずみ女房は星を見た/清水 眞砂子
著者は ’ゲド戦記’の翻訳者の方です。
心を支えてきた10数冊の児童書の紹介の本です。
こどものころ、本を読みながら、主人公がひどい目にあったり悲しい場面があったりすると、自分も身をすくめて読んだ経験、誰にもあると思います。
主人公が傷つくと自分も傷つき、時には先のページを先に読んで、そうか、大丈夫なんだ、とほっとしてしまう。
それは 自分もその時 そこに生きているということ、と著者は言います。
ひどい目にあっても、苦しくても、希望が最期に残っている。その経験をともに生きた経験は、大人になって人生の荒波に耐えていける、希望が持てる力になるのかなと思います。
いくつか、今後は児童書も(懐かしく昔よんだものではなく、新しいものを)読んでみたいと思います。
この方、エッセイストとしての語り口のうまさもなかなかだなあと思いました。