老朽マンションの奇跡/井形 慶子
”イギリスの〜”というイギリス関係の著書が多い著者で、あまり ”!”と思ったことがなかったので 期待はしていなかったのですが、よかったです!
著者が500万円でぼっろぼろのアパートを買って改装する顛末が書いてあるのですが、ただのリフォームモノガタリではすまず、いろいろな登場人物(実在)がなかなか魅力です。
東京では、給料の半分が賃料に消えていきます。郊外へ出れば、少しはましですが、今度は1時間以上の通勤ラッシュ。しかもまともに料理もできないような簡単な電熱器のみのコンロのワンルームくらいしかかりられないと、心身共に疲れてきて そのうち心や体を病むようになる・・・。
そういう若者たちに多く出会ったという著者が、自社の社員のハヤト君が同じ泥沼にしらずしらずはまっているのを、’うおー みてはいられないこれ!’と立ち上がる、その顛末です。
著者の不動産好きがつたわってきて引き込まれました。
★★★★〜★★★★★。