死にゆく者の礼儀/遙 洋子
兄、兄嫁、ヘルパー、娘(本人)、ほかの兄たちで母の介護、最後の看取り体験を書いた本です。
チーム介護も大変である、ということの意味がわかりました。
そして生き方がどのように最期の結びへとつながっていくか。
女性にありがちですが、嫁や母や妻という役割のみに身をささげて、自分自身を生きてこない人間が老いを迎えるときにどうなるのか。
ところで、本文で3世代家族について書かれているところがあり、みんな3世代同居、みたいなのを見ると、いいねえ、暖かいねえ、大家族、みたいな感想を言うんだけど、そんなわけばっかり、ないじゃん。という部分があります。
私も経験したので、いい面ばかりでもない、という彼女の立場に賛成。特に女性の立場として、まだまだ理不尽に期待される役割が多すぎです。
とにかく。
タイトルがなかなかです。
私には ちょっと・・・な翻訳ですが、 ’てめえのケツはてめえで拭こう’ と聞こえます。
介護の本というよりも 老いをそばで見て、これから老いる自分を考えた、という本かな。
ちなみに、彼女の著書はこちらの本が初めて読んだものです。